防衛大学校のイベント

防衛大学校では年間を通じて、訓練を目的としたイベントを開催しています。

入校式 

入学式のことを防衛大学校では入校式と呼びます。 

当日は、入校式典・観閲式・午餐会・家族説明会などが実施されます。防衛大学校に入校した我が子との最初の面会の機会でもあるため、朝の7時には多くの保護者が正門前に列を作ります。 

記念講堂で実施される入校式典および陸上競技場で実施される観閲式では、防衛大学校の規律の厳しさを垣間見ることできるでしょう。1年生のきびきびとした動きには、我が子とは思えないほどの感動を覚えます。 

入校式典

カッター競技会

4月末に実施されるカッター競技会は2学年に試練の競技です。

カッターとは、船舶に搭載される手漕ぎボートのこと。大隊ごとに5個のクルーを編成し、4個大隊で合計20クルーが約2,000メートルの距離で順位を競います。この日のために、参加学生は主として4学年指導のもと、3月下旬から厳しい訓練を重ねますが、対番として1学年を迎え入れる準備をしながら訓練に挑む2学年にとって、寝る間もないほど大変な時期になります。

防衛大学校では、 これが 最後で最大の試練となるようです。

夏季定期訓練

学年を問わず、防衛大学校では7月初旬から月末にかけて夏季定期訓練が実施されます。 
1学年は全員共通の訓練、2学年以上は陸上要員・海上要員・航空要員に分かれての訓練です。 
1学年については特に体力養成に重点が置かれ、有名な「遠泳訓練」が実施されるのもこの時期です。その他、射撃訓練・自衛隊基地での研修なども行われます。 
2学年以上は要員ごとに本格的な訓練・演習が行われ、ほとんどの先輩たちが一斉に小原台から姿を消します。1年生にとっては上級生から解放される嬉しい時期とも言えます。

夏季訓練

8キロ遠泳(遠泳訓練)

1学年にとって夏季訓練最後の試練です。 
構内にあるプールでの訓練から始まり、海での訓練を経て本番を迎えます。 
当日はいくつもの班が構成され、実に4時間も泳ぎ続けます。途中で栄養補給をしますが、船から投げ込まれる栄養ドリンクや飴などを立ち泳ぎしながら摂取するのみ。餌をもらう池の鯉さながらの光景です(陸地から肉眼では見えません)。 
そんな学生たちの心の拠りどころは「これが終われば夏季休暇!!」です。

遠泳を終えて戻る学生達

秋季定期訓練

10月下旬、1学年のみを対象とした秋季定期訓練が北富士演習場(静岡県)にて実施され、基礎となる陸上自衛隊の訓練を体験する場となります。これまでは基礎体力の養成を目的とした訓練が主でしたが、ここでは小銃射撃・戦闘訓練・歩哨訓練・天幕(テント)による宿営訓練・地図判読・徒歩行進訓練(16~20km)といった実戦的な訓練が続きます。大変であることに間違いはありませんが、体力を付けてきた1学年は新鮮な気分で新たな訓練に臨んでいます。 

秋季訓練

開校記念祭

通常の大学でいうところの学園祭のような行事です。毎年11月中旬の2日間(土日)に実施され、来場者は19,000人近くになります。訓練展示・観閲式・棒倒しといった迫力のあるイベントから、国防男子コンテスト・TSOといったユーモラスなイベントまで、見どころは満載です。この2日間は学生舎居室(学生寮)に立ち入ることが許され、我が子が生活をしている部屋を見学することができます。同部屋の先輩・仲間との会話なども楽しめ、学生達の親としては是が非でも参加したい貴重な2日間です。

防衛大学校名物棒倒し競技

卒業式

4学年は3月中旬に卒業式を迎えます。当日は、卒業式典・観閲式・午餐会などが実施され、卒業式典には防衛大臣、そして自衛隊最高指揮官である内閣総理大臣も出席します。式を終えた卒業生が退場するときの帽子投げは最高に清々しく、そしてカッコいいです。厳しくも有意義な学生生活を終えた防衛大学校の卒業生には、自衛官任官への道が待っています。

卒業式式典